宮沢賢治
1934年(没後発表) · 約37,896字
「ではみなさんは、そういうふうに川だと云われたり、乳の流れたあとだと云われたりしていたこのぼんやりと白いものがほんとうは何かご承知ですか。」
貧しい少年ジョバンニが、気づくと銀河をめぐる汽車に乗っています。隣には親友のカムパネルラ。二人は星をたどりながら、次々と現れる乗客と言葉を交わし、やがて別れを迎えます。
賢治が生涯手を入れ続け、完成を見ないまま遺した作品です。だからでしょうか、筋を追うより、場面ごとの手ざわりが記憶に残ります。登場人物が多く、しかも入れ替わりが早いので、誰の言葉かを吹き出しで示せるこの形式とは相性がよいと感じています。
出典: 青空文庫。著作権の保護期間が満了した作品です。